履歴書を書く際に「どう書けば良いのかわからない」と悩む人は多いです。履歴書は、応募先の企業に自分をアピールするための重要な書類です。この記事では、履歴書の基本的な書き方や注意すべきポイントについて解説します。記事を読めば、面接官に好印象を与える履歴書の書き方が身に付きます。
履歴書の基本的な書き方
履歴書は自分の経歴やスキルを伝える重要な書類です。正しく書けば、採用担当者に良い印象を与えられます。
時間に余裕を持って作成する
好印象を与える履歴書を書くためには、時間に余裕を持った作成が大切です。早めに履歴書を準備する主なメリットには、以下が挙げられます。
- 見直しの時間を確保できる
- ミスを防ぎ正確な情報を提供できる
- 高品質な履歴書を作成できる
早めに準備することで、締切に追われず、じっくりと内容を考えられます。重要な情報を見落とさず、誤字脱字を防ぐことが可能です。丁寧に作成すれば、採用担当者に良い印象を与えます。
応募する企業に適した履歴書のフォーマットを選ぶ
履歴書のフォーマットは、第一印象を左右する重要なポイントです。応募する企業や職務経験に応じて、最適なフォーマットを選びましょう。新卒の場合は、シンプルなフォーマットが適しています。シンプルなフォーマットの履歴書は、基本情報や学歴を明確に伝えることが可能です。
中途採用の場合は、職務経歴書が付いているフォーマットを使用しましょう。職務経歴書は、今までの職務経験やスキルを詳細に記載できます。応募する企業の業種や職種に合わせてフォーマットを選ぶことも大切です。インターネットで、無料のテンプレートを利用できます。
履歴書のフォーマットは統一しましょう。統一感のある履歴書は、応募者の細部へのこだわりや能力を示します。適切なフォーマットを選べば、企業へのアピール力が高まり、採用の可能性が広がります。
文字サイズとフォントを統一する
履歴書を作成する際には、文字サイズとフォントの統一が重要です。履歴書に使用するフォントは、読みやすいものを選びましょう。
明朝体やゴシック体のフォントがおすすめです。文字サイズは10.5〜12ポイントが適しています。タイトルや見出しは、14ポイント以上にして目立たせましょう。行間や文字間も見やすさを考慮した調整が大切です。強調したい部分は太字や下線の使用は可能ですが、多用しないように注意してください。
応募する企業に合わせた内容にする
履歴書を作成する際には、応募する企業に合わせた内容であるかが重要です。企業ごとに求められるスキルや経験が異なるため、企業に特化した内容にすると、採用担当者に良い印象を与えられます。企業が求める人材と自分が、どれだけマッチしているかを明確に伝えることが可能です。
企業のミッションやビジョン、提供するサービスや商品、業界動向や市場背景を理解した内容を記載しましょう。履歴書に必要なスキルや経験を記載し、自分をアピールしてください。企業の取り組むプロジェクトや最近の成果に関連する経験を述べると、企業への理解を示せます。
【項目別】履歴書の書き方
履歴書を作成する際には、正確な記載が欠かせません。以下の項目別に書き方のポイントを解説します。
- 日付
- 氏名・ふりがな
- 印鑑の押し方
- 住所
- 連絡先(電話番号、メールアドレス)
- 証明写真の貼付方法
- 学歴・職歴
- 資格・免許
- 志望動機・自己PR
- 本人希望欄
日付
履歴書の日付には、提出日を記載してください。履歴書に提出日を記載すると、採用担当者が最新の情報を確認できます。和暦または西暦のどちらかに統一して記載しましょう。西暦なら「2023年4月1日」と記載します。年号を省略しないように注意してください。
何度か確認して、ミスを防ぎましょう。記載ミスがあると評価が下がる可能性があるため、丁寧に確認しましょう。正確な日付は、履歴書の信頼性を高め、採用担当者に良い印象を与えられます。
氏名・ふりがな
氏名は必ず漢字で記載します。丁寧に書き、誤字脱字がないように注意してください。氏名を記載するのは、応募者が誰であるかを明確にするためです。氏名は漢字で書くだけでなく、ふりがなを添えると、読みやすさが向上します。
履歴書の氏名欄に「ふりがな」と記載されている場合は、平仮名で記載します。「フリガナ」と履歴書に記載されている場合には、カタカナで記載してください。氏名は第一印象を大きく左右するため、誤りがないか必ず確認しましょう。
印鑑の押し方
印鑑は、氏名欄の横に押すのが一般的です。朱肉を使用し、印影がきれいに出るように押しましょう。印鑑には、正式な書類であることを示すための重要な役割があります。
印鑑を鮮明に押すためには、適切な朱肉の使用がポイントです。朱肉が多いとにじんでしまい、逆に少なすぎると薄くなります。押した印鑑を修正してはいけません。印鑑を修正すると、不自然な跡が残るため注意が必要です。
印鑑は、中央に押すように心がけましょう。中央に印鑑を押すことでバランスが良くなり、見た目も整います。最適な印鑑のサイズは、直径1.5〜2cmです。大きい印鑑だとスペースを取りすぎてしまい、小さい印鑑は見づらくなる恐れがあります。印鑑がない場合には、理由を記載しましょう。
住所
住所は正確に記載してください。応募する企業が連絡する際に、正確な情報が必要です。履歴書に住所を記載する際には、以下のポイントに注意しましょう。
- 郵便番号を記載する
- 番地や建物名も省略せずに記載する
- ふりがなを正確に記載する
- 住所は住民票と同じ表記で記載する
- 現住所と連絡先の住所が異なる場合は、両方を記載する
連絡先(電話番号・メールアドレス)
連絡先には、自宅の電話番号と携帯番号、使用中のメールアドレスを記載します。履歴書に記載する連絡先は、応募する企業と確実に連絡を取るために重要です。
電話番号は自宅と携帯電話の両方を記載しましょう。どちらか一方の連絡先が不通の場合でも、連絡が取れる可能性が高まります。電話番号とメールアドレスは最新の情報を記載してください。メールアドレスは、フリーメールではなくドメインのものを記載すると、信頼性が高まります。
証明写真の貼付方法
証明写真は、丁寧に貼付してください。証明写真の写りや貼付の仕方が、第一印象に大きく影響を与えます。履歴書に貼る証明写真は、以下の条件を満たした写真を選びましょう。
- 縦4cm×横3cmサイズ
- スーツを着用
- 3か月以内に撮影
- 背景が無地
- 正面から撮影
- 帽子は非着用
写真の裏に氏名を書いておくと、写真が剥がれた場合でも安心です。履歴書には、指定された証明写真の位置があるので、のりや両面テープを使ってしっかりと貼ります。斜めにならないように注意し、剥がれることがないようにしっかり押さえましょう。見た目が整っている証明写真は、採用担当者に良い印象を与えます。
学歴・職歴
学歴と職歴は履歴書の中でも重要な項目です。順番に注意し、詳細な情報を記載しましょう。学歴から職歴の順で記載します。学歴は中学校卒業から、職歴は時系列に沿って正確に記載してください。退職理由を含めると、応募する企業に自分の経験が伝わります。
学歴は最も古いものから記載しましょう。学校名や学部名、学科名、専攻を記載し、在学期間や卒業年月の正確な記載が重要です。学校名や学部名、学科名などは省略せずに正式名称を記載します。学歴の記載例は、以下のとおりです。
- 〇〇小学校卒業(20XX年3月)
- 〇〇中学校卒業(20XX年3月)
- 〇〇高等学校普通科卒業(20XX年3月)
- 〇〇大学〇〇学部〇〇学科卒業(20XX年3月)
職歴は、会社名や部署名、役職名、業務内容だけでなく、入社年月と退職年月も記載します。退職理由を含める場合には、簡潔に記載しましょう。最新の職歴から始め、わかりやすく記載することが大切です。職歴の記載例は、以下を参考にしてください。
- 20XX年X月株式会社〇〇入社〇〇部〇〇課〇〇職
- 20XX年X月退職(退職理由:一身上の都合)
- 20XX年X月株式会社〇〇入社〇〇部〇〇課〇〇職
- 20XX年X月退職(退職理由:キャリアアップのため)
資格・免許
資格や免許は、取得年月と正式名称を記載します。応募する職種や業界に関連性があるものを優先しましょう。関連する資格や免許は、自分のスキルや専門知識を採用担当者にアピールするために有効です。
資格や免許を記載する際には、名称や取得年月の正確性が重要です。「普通自動車第一種免許」や「宅地建物取引士」などが挙げられます。正確な記載により、採用担当者の信頼を高められます。
志望動機・自己PR
志望動機や自己PRは、応募する企業に合わせた内容を記載しましょう。具体的なエピソードを盛り込むと、より説得力が高まります。志望動機では、企業のビジョンに共感している理由を明確にし、熱意を示すと効果的です。自己PRは、ビジョンが企業と一致していることや、今まで学んだことを示してください。
志望動機と自己PRの記載例は、以下のとおりです。
私は、御社の企業ビジョンやミッションに深く共感しています。御社が掲げる「持続可能な社会の実現」に向けた取り組みが私の価値観と一致しています。今までのキャリアで培ったスキルを生かし、御社の目標達成に貢献したいです。
私の強みは、問題解決能力とチームワーク力です。前職では、プロジェクトリーダーとしてチームをまとめ、複数の課題を解決しました。売上を前年比20%向上させた経験があります。売上の成果は、綿密な計画とチーム全員の協力によって達成できました。
本人希望欄
本人希望欄には、希望する職種や勤務地を記載します。希望がない場合は「貴社の規定に従います」と記載しましょう。採用担当者が採用する人の適性や、希望のポジションを検討できます。履歴書の本人希望欄に記載する内容の具体例は、以下のとおりです。
- 勤務時間やシフトの希望
- 通勤可能な範囲
- 転勤の可否
- 給与の希望額
- 休日や休暇の希望
今後の目標について触れると、自己成長意欲をアピールできます。仕事に対する意気込みや将来の目標を書くと、自分の熱意やビジョンを伝えることが可能です。
履歴書の書き方で注意すべきポイント
履歴書を書く際には、いくつかの注意点があります。ポイントを理解して、高品質な履歴書の作成を目指しましょう。
履歴書に適した筆記用具を選ぶ
履歴書を書く際には、筆記用具が重要です。使用する筆記用具によって、見た目の印象が大きく左右されます。筆記用具は、黒色のボールペンを使用してください。消せるペンは誤解を招く恐れがあり、信頼性に欠けると判断される場合があります。
ペン先の太さにも注意が必要です。0.5~0.7ミリのペン先が適しています。適切な太さのペン先を選ぶと、読みやすい履歴書を作成できます。インクがにじまないペンを選びましょう。筆跡がはっきりと見えるボールペンや万年筆を選べば、採用担当者が履歴書の内容を理解しやすいです。
履歴書の誤字脱字や記載ミスを防ぐ
誤字脱字や記載ミスは、履歴書の評価を下げます。信頼できる履歴書を作成するには、誤字脱字や記載ミスを防ぐことが重要です。書き上げた後に必ず見直しましょう。自分で書いた内容でも、時間を置いて再度確認すると、ミスに気付きます。履歴書は集中できる場所で書いてください。
他人にチェックしてもらう方法もおすすめです。自分では気付かない誤字脱字を他の人が発見してくれる可能性があります。自動校正ツールの利用も効果的です。現代の技術を活用すれば、簡単に誤字脱字を発見できます。
履歴書に空欄を作らないようにする
履歴書には、空欄を作らないように意識しましょう。空欄は不誠実な印象を与える可能性があります。志望動機や自己PRの欄が空白だと、熱意や意欲が伝わりません。学歴や職歴は時系列順にすべて記載し、資格や免許を漏れなく書く必要があります。本人希望欄も、空欄を作らないように心がけましょう。
履歴書に空欄ができてしまった場合の対処法について、以下にまとめました。
対処法 | 対処法の解説 |
正直に記載する | 空欄期間について正直に記載する 空欄の理由(家族の介護や留学など)を明確かつポジティブに説明する |
短期の職務をまとめる | 関連性のある短期の職務があればまとめて記載すると、継続的に仕事をしていたことが強調できる |
スキルや資格を強調する | 空欄期間中に取得したスキルや資格があれば記載し、自己成長やスキルアップをアピールする |
履歴書のフォーマットを工夫する | 空欄が目立ちにくいフォーマットに変えると履歴書がスムーズに書け、見栄えもよくなる |
志望動機や自己PRで補足する | 空欄期間を前向きに活用したことを補足説明する |
可能な限り履歴書に空欄を作らないことで、真剣さや誠実さを伝えられます。自分の良さを伝えるために、じっくり時間をかけて履歴書を作成してください。
古い履歴書を再利用しないようにする
古い履歴書を再利用するのは避けましょう。最新の情報を反映していない可能性があります。前職の詳細や経験が変更されている場合も考えられます。個人情報も古くなっているケースが多いです。古い情報が記載された履歴書は、採用担当者の評価を下げる可能性があります。
古い履歴書は、応募する企業の求める要件に合致していない場合があるため、注意が必要です。フォーマットやレイアウトが時代遅れになっている可能性も考えられます。新しい履歴書を作成して、自分の最新のスキルや経験を強調し、自信を持って応募しましょう。
履歴書の書き方でよくある質問
履歴書の書き方でよくある質問をまとめました。履歴書を作成する際の参考にしてください。
履歴書の作成は手書きとパソコンのどちらが良い?
手書きとパソコンのどちらで履歴書を作成するかは、いくつかのポイントを考慮して選択しましょう。手書きの履歴書は、誠実さや熱意を伝えるのに有効です。地元密着型の中小企業では、手書きの文字が人間味を感じさせ、良い印象を与える場合があります。
パソコンで作成した履歴書は、読みやすさが特徴の一つです。大手企業やIT業界ではパソコンで作成した履歴書が一般的です。情報が一目で理解しやすいため、忙しい採用担当者の負担が軽減されます。業界や企業の文化によって適した方法が異なるため、応募する企業に合わせましょう。
手書きが得意な方は長所を生かし、パソコンが得意な方はパソコンのスキルを活用してください。ただし、読み手が見やすいことが最優先なので、どちらの場合も丁寧な作成が求められます。作成方法の指定がある場合は従ってください。指定がない場合には、ポイントを考慮して最適な方法を選びましょう。
履歴書の用紙サイズはA4とB5のどちらが良い?
履歴書の用紙サイズは、一般的に広く使われているA4サイズがおすすめです。A4サイズは情報量が増えるため、詳細な情報を記載できます。職歴や学歴、資格などを詳細に記載したい場合には、A4サイズが適しています。採用担当者が読みやすく、自分の情報をしっかりとアピールできるサイズを選びましょう。
企業によってはB5サイズでも問題ない場合がありますが、A4サイズがおすすめです。企業から用紙サイズの指定がある場合には、指示に従いましょう。指定がない場合は、A4サイズを選ぶと、履歴書の作成がスムーズに進みます。
まとめ
履歴書の作成は、転職活動を成功させるために重要なポイントです。履歴書の書き方は、自分の第一印象を左右します。応募する企業に適したフォーマットを選びましょう。統一された文字サイズとフォントは、良い印象を与えます。
»転職活動はどうやって始めるの?具体的な方法を詳しく解説
応募する企業に合った内容にすると、理解や意欲が伝わります。筆記用具の選択や誤字脱字に注意し、履歴書に空白を作らないことも重要です。基本を押さえて、より良い履歴書を作成しましょう。
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