- 志望動機を書きたいけど、何から始めたらいい?
- 未経験からの転職の場合、志望動機はどう書けばいい?
- 志望動機は使い回してもいい?
志望動機をどう書けば良いか、頭を悩ませる初心者は多いです。しかし、志望動機の正しい書き方を知らないと、面接までたどりつけない可能性が高いです。この記事では、志望動機を書くために重要なポイントや状況別の書き方、よくある質問を解説します。記事を読めば、採用担当者が会いたくなる履歴書を作れます。
志望動機とは応募先企業への関心や意欲を示す理由
志望動機は、応募先企業への関心や意欲を示す項目です。以下のポイントを解説します。
- 志望動機の定義と重要性
- 志望動機と自己PRの違い
志望動機の定義と重要性
志望動機とは、応募者が企業や職種を選んだ理由です。採用担当者は志望動機を見ることで、応募者が企業や職種にどれだけ適しているかを理解できます。志望動機を考える際には、自分自身の経験やスキル、価値観を振り返ることが大切です。
志望動機は自己PRと異なり、応募先企業や職種に対する具体的な興味や熱意を示します。採用担当者にとって、志望動機は応募者の考えや価値観を理解するために重要です。志望動機を具体的に書けば、他の応募者と差別化できます。
志望動機と自己PRの違い
志望動機と自己PRはいずれも履歴書作成において重要ですが、それぞれ以下の違いがあります。
- 志望動機:応募先企業や職種に対する具体的な理由を示す
- 自己PR:自身の強みや特技、経験をアピールする
志望動機を書くためには、企業研究や業界研究が重要です。企業の成り立ちやビジョン、業界のトレンドを理解することで、説得力のある志望動機を作成できます。自己PRでは自分の強みを明確にし、適切にアピールすることが大切です。志望動機と自己PRの違いを理解して、採用担当者の目に留まる履歴書を作りましょう。
»履歴書の書き方と注意するポイントを解説
志望動機を書く前に準備すべき3つの準備
志望動機を書く前に準備すべき3つのポイントは、以下のとおりです。
- 自己分析
- 業界研究と企業研究
- キャリアの整理
準備をしっかり行えば、具体的で魅力的な志望動機を書けます。
自己分析
自己分析を通じて、自分の適性を企業に伝えましょう。具体的には、以下の点を深掘りしてください。
- 長所・短所
- 過去の経験や実績
- 価値観や信念
過去の経験や実績を振り返れば、自分がどのような場面で力を発揮してきたかを理解できます。具体的な数値やエピソードを交えると、より説得力のある志望動機になります。リーダーシップ能力をアピールしたければ、前職で経験したプロジェクトの成功体験を書いてください。
企業の理念や文化に共感できるかどうかを判断するため、自分の価値観や信念を整理することも重要です。社会貢献活動に熱心な企業で働きたい場合、なぜ社会貢献に関心があるのか、理由を明確にできます。自身が行ってきた活動もあわせて書くと、採用担当者も納得してくれます。
業界研究と企業研究
業界研究と企業研究は、志望動機を書く前に重要です。業界や企業を知ることで、説得力のある志望動機を作成できるからです。具体的には、以下のポイントを調査してください。
- 業界の成長性や市場規模
- 業界の主要プレイヤーとそのシェア
- 業界のトレンド、技術革新、規制の変化
- 業界内での企業の競争優位性
IT業界を目指す場合、現在の市場規模の大きさや主要企業、業界内でのシェアを調べる必要があります。業界に関する知識を学習することで、業界内での将来性を見通せるようになります。企業のビジョンやミッションを確認し、企業の歴史や成長過程を見ることが重要です。
具体的には、以下のような情報を調査すると効果的です。
- 企業の財務状況や株価動向
- 主要製品やサービスのラインナップ
- 顧客層や市場セグメント
- リーダーシップチームと経歴
- 業績や最近のプレスリリース
- CSR活動や社会貢献の取り組み
- 社員評価や口コミサイトのレビュー
企業のビジョンやデータを理解すると、企業の方向性が自分の価値観やキャリアに合っているか確認できます。環境保護に力を入れている企業であれば、自身の環境問題への関心とつなげて、志望動機を書いてください。業界研究と企業研究を徹底することで、具体的な志望動機を作成できます。
キャリアの整理
自身のキャリアを整理することは、良い志望動機を書くために欠かせません。長期的な目標を明確にすることが大切です。10年後にどのようなポジションに就きたいか、どのような分野で活躍したいかを考えてください。将来的に達成したいキャリアのビジョンを描いてみましょう。
具体的には、以下のポイントを押さえればOKです。
- 長期的な目標を明確にする
- どのような成果を上げたいかを考える
- スキルと経験のギャップを特定する
現在の職場で得たスキルを洗い出し、将来の目標にどう役立つかを考えます。プロジェクト管理のスキルが不足している場合、ギャップを埋めるために行なっているアクションを書きましょう。研修を受ける、関連資格を取得するなどが事例の一つです。
自分が描いたキャリアプランは、定期的に達成度を確認しておきましょう。定期的に自分の進捗を見直し、必要に応じてプランを修正すれば、挫折せずに目標に進めます。
志望動機の基本の書き方
以下の3つのポイントを押さえれば、魅力的な志望動機が書けます。
- 志望理由
- 応募先企業で実現したいこと
- 活かせるスキル・経験
志望理由
志望理由では、応募先企業の特徴や魅力に触れてください。企業への関心度合いを伝えられるからです。志望理由を書くときは、以下のポイントを押さえて書いてください。
- 応募先企業の魅力や価値観に共感した点
- 企業のビジョンやミッションに賛同した点
- 事業内容や製品・サービスに興味を持った点
- 自身のキャリアと企業のミッションの一致する点
- 業界での企業の影響力に惹かれた点
- 企業文化や働き方に魅力を感じた点
- 企業の持つ独自の強みや競争優位性に興味を持った点
- 企業の社会的貢献やCSR活動に共感した点
- 実際の社員の声や社内の雰囲気に惹かれた点
自分が興味を持ったことと、企業のミッションや強みの共通点を書くことがポイントです。志望理由を書くことで、企業側に対して自身がいかに貢献できるかをアピールできます。
応募先企業で実現したいこと
志望動機には、応募先企業で実現したいことも書きましょう。新しいプロジェクトで斬新なアイデアを提案すれば、企業の競争力を高めるだけでなく、自身の創造力や問題解決力も向上します。
チームのリーダーシップを発揮し、プロジェクトを成功に導くことも1つの例です。プロジェクトの効率を上げるだけでなく、チーム全体の士気も上がります。チームの連携を円滑にすることは、プロジェクトの成功のために大切です。
企業のグローバル展開をサポートすることで、海外でのビジネスチャンスも拡大します。企業の市場が広がるだけでなく、自身も国際的な視野を持てます。国際的な取引を通じて、多様な文化やビジネス習慣を学ぶことで、グローバル人材へと成長することが可能です。
活かせるスキル・経験
志望動機を書く際に、活かせるスキルや経験を示すことが重要です。応募先企業に対して、自分がどれだけ役立つかを具体的に伝えられます。転職市場で重宝されるスキルは、以下のようなものがあります。
- 専門的な知識やスキル
- プロジェクト管理能力
- 問題解決力
- チームワーク
- リーダーシップ
- コミュニケーション能力
- 適応力
- 自己学習力
【状況別】志望動機の具体的な書き方
志望動機の書き方について、以下に状況別の書き方をまとめました。
- 未経験職種への転職
- 同職種への転職
- 第二新卒での転職
- マネージャー職への転職
- フリーターから正社員への転職
未経験職種への転職
未経験職種への転職は大きなチャレンジですが、正しく書けば書類の通過率は上がります。未経験職種への転職では、自己分析を徹底して行うことが重要です。自己分析を通じて、自身の強みや弱み、興味関心が明確になります。未経験の職種であっても、自分が企業にどのように貢献できるかを伝えることが大切です。
志望動機の具体例を以下にまとめました。
希望職種 | 志望動機例 | 具体的なエピソード | キャリアビジョン |
Webデザイナー | デザインを通して、ユーザーの心を動かし、社会に役立つサービスや製品を創り出したい | 趣味でブログを運営し、デザインを工夫してアクセス数を伸ばした経験がある | 5年以内に、独立してデザイン事務所を設立し、独自のWebデザインサービスを提供したい |
営業職 | 営業を通して社会貢献活動にも積極的に参加し、地域社会に貢献したい | アルバイトで接客経験があり、お客様の笑顔を喜ばせることができた経験がある | 10年以内に、営業部マネージャーとしてチームを率いてみたい |
プログラマー | 論理的思考力と問題解決能力を活かして、社会に役立つソフトウェア開発に携わりたい | ゲーム開発に興味があり、ゲームの仕組みを理解するためにプログラミングを始めた | 5年以内に、社会課題解決に貢献するAIシステムの開発に携わりたい |
マーケティング | 市場分析や顧客のニーズを理解し、戦略を立てる仕事に携わりたい | 前職でマーケティングの重要性を感じるようになった | 5年位内に、マーケティングの専門家として成長し、ブランド戦略や市場開拓を担当したい |
前職での経験を新しい職種にどう活かせるかも考えましょう。コミュニケーション能力や問題解決能力などのスキルは、どの職種でも役立ちます。具体的なエピソードを交えて説明すると、説得力が増すのでおすすめです。
キャリアビジョンを具体的に示すことが重要です。実際に準備していることや学んでいることを具体例として挙げることで、志望理由に納得感を持たせるストーリーを作れます。未経験職種への転職はハードルが高いですが、準備をすれば問題ありません。
同職種への転職
同職種への転職は、すでに持っている知識やスキルを活かせるため、転職活動をスムーズに進めやすい点が魅力です。しかし、転職理由を明確にし、応募企業を理解しておかないと、良い志望動機を書けません。具体的には、以下のポイントを押さえて書いてください。
- 業界や職種に対する強い興味を強調する
- 現職で培ったスキルや経験を具体的に述べる
- 業界の動向や最新トレンドを把握していることを示す
- 応募先企業のビジョンやミッションに共感している点を強調する
- 応募先企業の業務内容やプロジェクトに対する知識を示す
- 自身のキャリア目標と企業の成長戦略が一致していることを示す
- 同職種ならではの具体的な貢献意欲を述べる
- 応募先企業でのキャリアアップや成長のビジョンを明確にする
- これまでの職務で直面した課題とその解決方法を具体的に伝える
- チームとの協働経験やリーダーシップをアピールする
同職種への転職は、新しい環境でのキャリアアップや成長のビジョンを明確に持つことが大切です。自身の目標と企業のビジョンが一致していることを示せれば、書類の選考突破確率は上がります。
第二新卒での転職
第二新卒での転職は、採用企業にとって教育しやすい人材と見なされることが多いです。新卒採用時に比べ、職務経験や社会人としての基礎力が評価されるためです。具体的には、以下の点を準備しておきましょう。
- 自己分析
- 業界研究・企業研究
- キャリアプランの整理
転職理由や志望動機は整理しておきましょう。「成長したい」や「新しいことに挑戦したい」など、短期間での転職理由を前向きに説明する必要があります。過去の経験を活かし、応募企業で実現したいことを具体的に話せるようにしましょう。
マネージャー職への転職
マネジャー職への転職は、リーダーシップに関する経験をアピールすることが重要です。リーダーシップがあることで、採用担当者はチームを成功に導けることを期待します。以前の職場でどのようなプロジェクトを指揮し、どのような結果を出したのかを具体的に説明してください。
その他にも以下のようなスキルは、マネージャー職の適性をアピールするのに効果的です。
- KPI達成の戦略
- コミュニケーション能力
- プロジェクト管理スキル
- 人材育成経験
- 会社のビジョンとの一致
- 問題解決能力
フリーターから正社員への転職
フリーターから正社員への転職を成功させるためには、どうして正社員として安定したいのかを説明できるようにしてください。「経済的に安定したい」や「長期的なキャリア形成を目指している」など明確に説明できると、企業側にも真剣さが伝わります。
自分のスキルや経験がどのように活かせるかを具体的に示すことも重要です。過去のアルバイト経験で培った実績や成果をアピールし、応募企業でどのように貢献できるかを説明します。接客業で得たコミュニケーション能力やリーダーシップは、応募先企業でも活かせます。
学ぶ意欲や成長意欲を強調することも忘れてはいけません。フリーター経験を通じて得た柔軟性や適応力を強調し、試行錯誤しながらも努力を続ける姿勢をアピールすることで、ポジティブな印象を与えられます。
避けるべきNGな志望動機の書き方
志望動機の書き方には、注意するべき点があります。採用担当者に悪い印象を与えないためには、避けるべき志望動機の書き方を理解することが大切です。
NGな志望動機の特徴
採用担当者に悪い印象を与えないためにも、以下のような志望動機は書かないようにしましょう。
- 曖昧で具体性がない
- 一般的な書き方で他の応募者と差別化できない
- 自己中心的で企業の利益を考えていない
- ネガティブな理由(前職の不満など)が多い
- 応募企業について理解不足が多い
- 長すぎて読みづらい
- 自分のスキルや経験が、企業のニーズに合っていない
- 志望理由が薄く説得力がない
NGな志望動機は、いずれも具体的な内容がなく、自己中心的な理由ばかりです。採用担当者にみてもらうためには、数字や実績を使って、自分の経験やスキルが企業にどのように役立つかを説明することが重要です。
NGな志望動機の例
特に以下のような志望動機は、採用担当者の心に響かないので、書かないようにしましょう。
- 給与や福利厚生が魅力的だから
- 通勤が便利だから
- 知名度が高いから
- 家族や友人に勧められたから
- 現職が嫌だから
- インターネットや口コミで良い評判を聞いたから
- 働きやすそうだから
いずれも個人の都合にすぎず、企業に対する具体的な貢献度や意欲が伝わりません。企業は給料や福利厚生だけを重視する応募者には、期待感を持ちません。企業の価値観やビジョンに共感し、自分のスキルや経験を活かせるエピソードを具体的に書きましょう。
よくある間違いと対策
志望動機を書く際によくある間違いに対する対策は、以下のとおりです。
- 企業や業界について理解が浅い
- 企業について理解するためには、徹底した企業研究や業界研究が必要です。具体的なエピソードを盛り込めば、信憑性のある志望動機が書けます。企業の最近のプロジェクトや業績に触れ、自分がどのように貢献できるかを具体的に示すと効果的です。
- 漠然とした理由を書く
- 具体的なエピソードや数値を用いて、自分の実体験に基づいた理由を書いてください。「チームリーダーとしてプロジェクトを成功させた経験があり、貴社でもスキルを活かしたい」のように書くと、説得力が増します。
- 自己PRに偏る
- 志望動機と自己PRを明確に分け、それぞれの目的を意識して書くことが求められます。志望動機では、なぜその企業を選んだのかを中心に、自分のキャリアゴールとその企業の関連性を説明してください。
- テンプレートの使い回し
- 応募先企業ごとにカスタマイズし、企業に特化した内容にすることが必要です。企業のミッションやビジョンに言及し、共感する理由を具体的に書きます。
- キャリアプランが不明確
- 長期的なキャリアプランを明示し、応募企業の位置づけを明確にすることが大切です。「5年後にはプロジェクトマネージャーとして活躍し、事業拡大に貢献したい」など、明確に示すことで好印象を与えられます。
志望動機の書き方でよくある質問
志望動機の書き方について、よくある質問をまとめました。志望動機の書き方で悩んでいる方は、参考にしてください。
- 志望動機を使い回してもいい?
- AIに志望動機を書いてもらってもいい?
- 志望動機が思いつかないときはどうしたらいい?
志望動機を使い回してもいい?
志望動機を使い回すのはやめましょう。各企業の求める人物像や企業文化が異なるため、同じ内容を使い回すとありきたりな内容になってしまうからです。同じ業界内での転職であっても、企業のニーズや課題に合わせて志望動機を考えることで、自分の熱意や理解度を具体的に伝えられます。
自己PRや経歴は共通のものを使って問題ありません。企業の特徴や求める人材像に合わせて内容を書き換えると、採用担当者の目に留まる志望動機になります。採用担当者は、応募者がどれだけ自社に興味を持ち、何を実現したいのかを知りたいからです。志望動機を丁寧に書くことで、自分の意欲を明確に伝えられます。
AIに志望動機を書いてもらってもいい?
AIは補助的なツールとして活用しましょう。AIは定型的な文を作るのが得意なため、基本的な構成や言い回しを考えるのに力を発揮します。例えば、AIでは以下のような定型文を作成可能です。
「私は貴社の成長と共に自身のスキルを活かし、さらなる発展に寄与したいと考えています。」
綺麗にまとまっていますが、内容がありきたりなため、他の応募者との差別化が難しいです。AIを補助ツールとして利用しつつ、自分の経験やスキルを加えることで、オリジナルの志望動機が書けます。具体的には、以下の手順で書いてください。
- AIに基本的な文章を作成させる
- 自分の経験やスキルを盛り込み、具体例を追加する
- 全体を見直し、自分の言葉で自然に表現する
志望動機が思いつかないときはどうしたらいい?
志望動機が思いつかないときは、以下の情報を整理し深堀りしてみてください。
- 自己分析
- 企業リサーチ
- 業界動向確認
- 家族や知人など第三者の意見
自己分析を行って、自分の強みや興味、過去の経験を書き出します。自分の強みが企業にどのように貢献できるかを考えてみてください。企業のホームページや採用情報を確認し、企業のビジョンや目指す方向性を理解すれば、自分との共通点が見つかることがあります。
まとめ
志望動機を書く際には、自己分析や企業研究が重要です。自分の強みや企業の求める人物像を理解し、具体的な志望理由を書けます。志望理由には、応募先企業で実現したいことや、活かせるスキルを書きましょう。採用担当者の目に留まる志望動機を書くには、以下の情報を整理します。
- 自己分析
- 企業研究
- 具体的な志望理由
志望動機の使い回しはおすすめできませんが、AIを補助ツールとして使えば、効率的に文章を作成できます。自己分析や企業研究を徹底し、採用担当者に伝わる志望動機を作成しましょう。
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